カードローンのご利用残高とは?借金額を把握して計画的に返済しよう
お金に関してよく「ご利用残高」と言うと、言葉通りの意味に受け取って、「使ったお金の残りの分」と言う印象を持つと思います。
しかし、この言葉はそのまま受け取ることができないことがあります。カードローンの利用の場合です。一見するとその言葉の意味が、わかりにくいと言えるかもしれません。
カードローンの場合は、その利用目的から見ても逆になります。また、あまりに多いと今後の借り入れにも影響することがあります。
カードローンにおける「ご利用残高」はどういうことか、その言葉の意味も含めて考えてみたいと思います。
カードローンにおける利用残高は通常と逆?残りの借金を意味する
カードローンの借り入れや返済では、ATMを利用する人が多くいます。その際、明細書が発行されます。この見方自体わからないと言う人もいるかもしれませんが、ここには今回処理した(借り入れたり返済したり)金額をはじめとする詳細が記載されます。
借り入れや返済などによってその内容は変わってくるのですが、ここで、ちょっと勘違いしそうな内容に「ご利用残高」があります。
通常は使った分の残り!カードローンは残りの返済額!間違いに要注意
例えば、通帳からお金を引き出したとしたら残高として金額が印字されています。通常は、言葉の通り口座に残っているお金だったり、使えるお金がそれにあたります。
しかし、明細書によって表記の違いは多少なりともあるのですが、いわゆる「ご利用残高」の場合、カードローンでは逆の意味になります。
カードローンで借りたお金からすでに返済した残りを指します。要は、返さないといけない金額になります。
例えば50万円借りたとし、10万円返済をした場合。利用残高は、40万円となります。利用残高が0円ならば完済したことになります。
ちなみにクレジットカードもショッピングをするのにお金を借りると言う面では同じかもしれませんが、明細での「利用残高」はカードローンとは違います。
「利用可能残高」と表記されることもあります。こちらの場合は、利用できる残りのお金を指します。
例えば利用可能枠が50万円として、20万円ショッピングで使ったとします。この場合の利用残高は、利用できる残りの30万円がそれにあたります。
カードローンで意味を一般的な使えるお金と勘違いしたら、大変なことに成りかねません。
利用残高が多いと今後の審査に影響する!利用残高が少ない方がいい
もちろん勘違いしてもまだ借り入れできるなら、とりあえず問題はないと言えるかもしれません。
しかし、それ以前にここの残高があまり多いと後々困ることになります。
- 返済が困難になる。
- 追加で借り入れができなくなる。
- 別のカードローンやクレジットカードの審査に落ちる可能性が高くなる。
これらは、そもそもカードローンの利用が多いと出てくる問題と言えます。
返済がいつまで経っても終わらない!金額によっては生活に支障も?
計算してみると利息が想像以上に多くてびっくりした、なんてこともあり得ますし、そもそも利息はなるべく少なく済む方がいいのは誰もが思うことでしょう。
では、毎月の返済額を増やすとします。確かに返済期間は短くなり、総額的に支払う利息も減ります。しかしその額に無理があれば、それこそ生活に支障が出てくることになります。もちろん、返済できなくなったら意味がありません。
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総量規制に引っ掛かるほど借りると新たな借り入れは難しくなる!
そして、利用残高が多くなった時の一番の問題は、今後に影響を与えると言うことです。
先に述べたように追加融資ができなくなるのは、目に見えています。特に利用残高を勘違いしてたら、借りられるとあてにしていたのが借りられなくなったとなり、大変です。
では、別に新たにカードローンに申し込みしたとします。しかし、100%とは言わないまでも、かなりの確率で審査に落ちてしまいます。これは、総量規制も関係しています。
昔カードローンの多重債務が増えて社会問題になった時、貸し過ぎないように貸金業法が改正され、カードローンなどではその人の年収の三分の一以上の貸し付けが禁止になりました。これは、1社対象ではなく複数社の場合でも合計額で三分の一以上の貸し付けはしてもらえません。
もちろん審査に関しては年収だけの問題ではありませんが、それでも利用残高が高いということは、それだけ借金をしているということになります。
これは、新たに申し込みした先でも、情報を得ることができるようになっています。審査に通るのはかなりハードルが高くなることには違いありません。
審査に通らないのは、カードローンだけとは限らないので、使い方や返済額にはよく気をつけましょう。
自分の利用残高がいくらだったかわからない!そんな時は問い合わせる
利用残高が高い、いわゆる借入額が大きかったらどうしようと心配になって、急いで自分がどれだけ借り入れしているのか、確認したくなるのは誰でも同じでしょう。
しかし、どうやって確認すればいいのかという点ですが、このような方法で知ることができます。
利用残高の確認方法
- 電話での問い合わせ
- 店頭での問い合わせ
- WEBでの問い合わせ
- ATMでの照会
電話の場合は相手が見えないため、本人確認の質問をされます。
多くは、その人の個人情報について聞かれます。当然、第三者が問い合わせても教えてもらえません。
店頭でも教えてもらえます。ただし、カードローンカードを持っていてもやはり本人確認されます。また、本人確認とは別にネックになるのは、店頭の場合、営業時間が短いことでしょう。
一番便利なのはWEB照会!会員登録するとサービスもいろいろある
一番便利なのは、WEBでの問い合わせになります。
これは、基本的に24時間確認することが可能です。通常、各社のホームページに会員専用のログインページがあり、そこから調べられます。会員専用ページだと利用残高の照会のみならず、増額の申請や、情報の変更などいろいろ手続きが可能になります。
ただ、会員専用ページにログインする際には、カード番号やパスワードが必要になります。
これはカードローンに限ったことではないのですが、よくパスワードを忘れてログインできなかったり、わかりやすいパスワードになっていて情報が漏れやすいなどのトラブルもあります。番号やパスワードの扱いには注意しましょう。
今は、アプリで簡単に会員ログインできるようにもなってきました。
ATMの場合、自社ATM、提携金融機関のATM、コンビニATMといろいろなタイプがあります。そしてATMで一般的なのは、問い合わせるというよりも、借り入れなどで利用した際に発行される明細書に、利用残高が記載されています。
もちろん、いろいろな借り入れや返済方法があり、必ずATMだけしか明細書が発行されないという訳ではないのですが、一般的にはATMを使うと明細書が発行されます。
ATMには様々なローンの現状が記載されているので、明細書をその場ですぐに捨てるようなことは避けましょう。
コンビニATMでは、稀に利用明細書が発行されないところがあります。
その場合、郵送で明細書が送られることがあります。家族に知られたくないのに、郵送で送るとは困る人もいるでしょう。
家族に知られたくない人ももちろん郵便物が届かない様にすることは可能ですので、最初の契約時に忘れずに明細書が発行されない時はどうなるのか、契約内容の把握をしましょう。
利用残高は通常マイナスにならないようになっている!その原因とは?
これは少し余談になり、使っている通帳との兼ね合いもあるのですが、特に普通口座の通帳を利用しての場合、残高がマイナスとなる場合があります。その原因としては、これらがあります。
- カードローン貸し付けが自動で行われるようになっている。
- 通帳が定期預金担保の貸付が行われている。
どちらも普通口座に関するもので、カードローンは関係ないように思えますが、必ずしもそうとは限りません。
普通口座の残高不足で活躍?自動貸付機能がついているカードローン
普通口座の残高不足で、例えば公共料金の引き落としができなかった。と言うことがあるかもしれません。
しかし、カードローンが口座の自動融資を行ってくれる場合、もちろん限度額内までですが通帳の残高不足の分を自動的にカードローンとして貸し付けしてくれ、引き落としが行われます。
銀行のカードローンではこれが可能ですが、ただこれは、カードローンのコースによって元々機能が付いている場合と、改めてカードローンのオプション的に申し込んで初めて機能する場合があります。
どちらにしてもこの自動融資が可能ならば、状況によっては普通口座の明細がマイナスになっていることもあります。当然返済は必要ですが、いざと言う時には困りません。
口座の自動融資機能がついているカードローン
- 三菱UFJ銀行「マイカードプラス」
- みずほ銀行カードローン
(キャッシュカード兼用型) - スルガ銀行自動貸越サービス
- りそな銀行カードローン
- イオン銀行カードローン
(普通預金口座を返済用口座に指定している人)
他にもまだまだ扱っている銀行はあるのですが、基本的にその銀行の普通口座の通帳を持って、口座がカードローンとのつながりにある時に可能の機能になります。
元金を返済しなければいつまで経ってもカードローンは終わらない!
カードローンは、上手に使えば便利で困った時には本当に助かります。しかし、便利でついつい気が緩むと使い過ぎてしまうと言うデメリットもあります。
今、説明したように使い過ぎれば、払う利息は増え返済に困り、場合によってはこれ以上借り入れ出来なくなる可能性もあります。
ATMを使っても、どれもがかならず明細書を発行するとは限りませんが、大抵の場合は明細書でその時の利息の額も含めて詳細を知ることができます。家族に知られたくないからとすぐに明細書を捨てる人もいますが、WEBで確認することも可能であるとはいえ、簡単に捨てない方がいいです。
こまめに利用残高を確認し、上手に返済への意識づけができたらいいと思います。