カードローンの契約者が死亡!残った借金の責任と対処方法を理解する
あまり考えたくはありませんが、もし自分がカードローンなどで借金をしていて不意な事故や寿命、病気などでその契約者が死亡してしまったら。そに借金がどうなってしまうのか気になりますよね。
そのまま契約者死亡で借金全てがなくなるわけではないんです。
意外と知られていませんが、借金は財産と同じで死亡者の遺族に財産と共に相続されてしまうのです。
借金は生きているうちに綺麗にしましょう
借金にも相続権があるって意外とご存知ない方が多いんです。
そもそもなぜ死んでしまった人の借金まで相続されるのかといいますと。
大事なのは権利と義務です。権利は土地や車などの所有者権利です。義務とはその管理も含まれます。
借金の返済は義務となります。財産だけを譲渡または権利の主張は認められません。
なので、カードローンの利用があり数百万を超える多額の借金をのままに契約者が死んでしまうと、そのあとに残された遺族、妻・子・親兄弟に関係のない借金を押し付けてしまう結果になりかねません。
なので出来るだけ借金はないようにし、返しきれない借金がある場合は予め必ず相続人に話すようにしましょう。
残された遺族は借金と遺産を必ず引き継ぎしなければいけないの?
カードローン契約者が死亡した場合は残された遺族にその借金が財産と共に引き継がれるのですが、それを拒否しその権利全てを破棄することも可能です。
ただし、この時その権利は他の遺族に引き継がれることを忘れないでください。
あくまでも第一継承権者が破棄するだけなのでその権利は自動的に次の人へ継承されていきます。
その全員が権利を破棄しなければいけません。多額の借金だけが一度顔を合わせたことがあるだけの様な親族に相続されてしまった、なんてケースも存在します。
これは義務ではありませんが「もし借金だけがあり、財産が少なくそれらすべてを売却して返済に充てても返しきれない。なので相続権を破棄します」という連絡を相続権のある親族に伝えとくのが無難です。
知らない間に多額の借金だけが引き継がれた!なんてシャレになりませんからね。
- 相続内容のチェックをする
- もし、相続しないのであればその趣旨をしっかりと関係者に伝える
遺族の為に少しでも借金をなくそう
愛する妻や子・孫に自分が作った借金で苦しむなんて想像するだけでも嫌ですよね。残したい土地や財産はあるのにそれが出来ないのも辛いかと思います。
そうならない為にも生きている間に出来る限りの事をしましょう!やろうと思えば人間何とか出来るものです。
まずは借金の債務整理から行っていきましょう。でも、債務整理ってよく聞くけど実際に何をするのか。
- 1・過払い金の請求
- 2・任意整理
- 3・民事再生
- 4・自己破産
よくCMでも耳にすることの多い過払い金の請求ですがこれは実際に大きな効果があります。
まずは弁護士事務所などに相談してみていかがでしょうか。
少しでも明るいい未来のを残すためにもやるべきことはやりましょう!
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ほうっておくと危ない!遺族もやらないといけないこと
ここまではカードローンなどの契約者がやっときたいことについてお話をさせていただきましたが、ここからは遺族も気を付けなければならないことについてお話をしていきます。
相続権を破棄するには相続破棄届を提出する必要があります。
相続破棄すればその権利と共に借金などの負債の責任も取らなくて済みますが、それにはいくつかの手続きがあります。
身内で受け取る受け取らないで話しをするだけではダメなので注意してください。
また相続破棄届を出さなかった場合は単純承認といいまして、資産と負債を勝手に相続することになってしまうのでこれも注意が必要です。
相続破棄以外にも「限定承認」というものがあります。
限定承認は相続した資産の範囲内で負債を返済することを条件に、遺産を相続することをいいます。
このメリットは被相続人の残した負債がどのくらいあるのかがつかめない場合にこの限定承認を選択すると、負債を背負い込まずに遺産相続ができるので安全です。
この限定承認も相続破棄と同じで、相続の開始を知った日から3か月以内である必要がありますので注意して下さい。
借金があるかわかない時どうすればいいの?
父が多額の借金をしていて、知らぬ間に財産と一緒に借金まで相続していた!
なんてことが少なくないそうです。そうならない為にも相続する前に借金などの負債があるかどうか調べておきたいですよね。
そんな時は個人信用情報を参照するという方法があります。
消費者金融や銀行からの借入れは、信用情報機関という第三者機関で全て管理されています。
通常は本人よる開示請求しか受け付けられませんが、本人が死亡している場合に限り、配偶者や二親等以内の血族の方(法定相続人となる人)が開示手続きを行うことができます。
相続手続きの前に借金の全貌を知っておきたいという方に有効です。これで不意に多額の負債を負うリスクもい軽減できます。
またこの手続きは委任された弁護士や司法書士が開示手続きを行うことも可能なため全て依頼してしまうのも有効な手段だと思います。
連帯保証人はどうなるの?
連帯保証人は契約者が死亡したとしても支払いの義務が発生します。
連帯保証人は死亡以外でも消息不明・自己破産などの状態になっても支払いの義務が発生します。
これらは契約時の約束事なので相続とは問題が違って破棄することはできません。
借金の連帯保証人になるということは「その人に何かあった時には代わりに返済する」ということです。
なので例え親族で他の遺産を相続が可能であろうとそれを連帯保証人の借金は破棄することはできません。
契約者が死亡した場合は慌てず確認
カードローンの利用者が死亡してしまったからといってすぐに相続破棄をする必要はありません。
3か月以内に必要な手続きを終えなければいけませんが、十分に時間はあります。
まずは借金の全貌を明らかにすることから始めてください。
司法書士や弁護士などを通すと早く確実にことが進むので非常にいい手段だと思います。
どうしても手放したくないものや土地などは限定承認などの手段で残すことができるかもしれません。
知らないうちに多額の負債を抱えてしまう可能性をなくすためにも慌てる前にしっかりと相談と検討しましょう。