カードローンの金利は安い?金利の仕組みを理解しよう
カードローンに申し込みしようと思った時、どこのカードローンがいいのか決めるのに一番気にするポイントが金利であり、誰もが安い金利がいいと思っています。
もちろん、金利が安ければ安いほどいいのですが、皆が一番安い金利のカードローンを利用できるわけではありません。また、金利が安い方が、一番返済額が少なくすむのかと言えば、そうとも限りません。
どうして金利が安くても返済額が少なくなるとは限らないのでしょうか。
また、実は、金利があまり安くないカードローンでも、自分なりに工夫を凝らせば、多少なりとも金利を安くしたり利息を減らすことは可能なのです。そんなちょっとしたコツもお伝えします。
銀行カードローンは全体的に金利が安い!しかし意味がないこともある
カードローンを扱っているのは、主に消費者金融や銀行になります。信販会社も扱っていますが、数としては少ないかもしれません。また、クレジットカードにもキャッシング機能は付いていますが、中にはつけていない人もいます。
金利の面で見ると確かに銀行系カードローンは低く人気がある!
金利の面で言うと、どうしても銀行系カードローンの方が低く、消費者金融は高い印象があります。利息を少しでも減らしたい人は、やはり銀行を選ぶでしょう。信販会社の場合は、どちらかと言うと消費者金融と似たような金利になっています。
銀行・消費者金融 (ブランド)(商品)等名 |
金利 (年利) |
---|---|
みずほ銀行 カードローン |
2.0~14.0% |
三菱UFJ銀行 (バンクイック) |
1.8~14.6% |
りそな銀行 りそなプレミアム・ クイックカードローン |
3.5~12.475% |
アイフル | 3.0~18.0% |
アコム | 3.00%~18.00% |
SMBCコンシューマーファイナンス (プロミス) |
4.5~17.8% |
レイクALSA | 4.5~18.0% |
オリコ (カードローンCREST) |
4.5~18.0% |
比べてみると、銀行は低い方で1%台からありますが、高い方はおおよそ14%が中心となっています。消費者金融の方は低い方で3%台が多く、高い方はほぼ18%台となっています。
金利が低くても返済が長期間続けば、結局返済総額は大きくなる!
ただ、どのカードローンに申し込みするにしても審査があるので、必ずしも自分が一番に希望しているカードローンの審査に通るとは限りません。
また、金利が低くても意味がない場合があります。それは、返済期間が長期にわたる場合です。金利が高くても返済を早く済ませた方が、利息は少なくなります。
例えば、同じ50万円を借りたとして、銀行と消費者金融のシミレーションで試してみます。
金利 | 返済回数 | 返済総額 (利息額) |
|
---|---|---|---|
M銀行 | 14.6% | 60回 (5年) |
707,378円 (207,378円) |
A消費者金融 | 18.0% | 36回 (3年) |
650,721円 (150,721円) |
カードローンは金利の安さだけが重要ではない!審査通過の方が大事
返済期間により利息の増大の可能性があることからわかるように、必ずしも金利が低ければいいという問題でもないということはわかったと思います。もちろん、同じような条件、内容ならば金利は低い方がいいでしょう。
ただ、やはり先にも触れた通り、審査があります。必ずしも消費者金融の審査が甘く、銀行の方が厳しいとは限りませんし、審査は個人の属性や信用情報で大きく変わってくるので、その人によって審査に通る通らないがあります。
属性や信用情報という言葉に聞きなれない人がいるかもしれませんが、審査では、申込者が返済できるだけの安定した収入があるかが重要視されます。
その為、年収だけでなく勤め先や勤続年数、普段の支出に関わる関係として、持家かどうかやや扶養家族についても多少なりとも聞かれます。それを属性といいます。
信用情報とは、現在を含めた今までの他社のクレジットやローン等の記録のことで、審査では延滞や自己破産などの記録がないかをチェックされます。信用情報は、信用情報機関に記録されています。「そんなの知らない」と言う人がいますが、申込時の同意事項にも必ず記載があります。
審査以外にも即日融資対応やATMの利用・手数料などの考慮も必要!
また、銀行の場合は、即日融資ができません。急ぎの人は、消費者金融の方がオススメという点もあります。急いでいない人は、当然、銀行での申し込みもオススメです。
他にも安い金利で借りられたとしても、例えば急いで借りたい時に利用できるATMが近くになければ、意味がありません。ATMもコンビニ対応しているところと対応していないところなど、銀行や消費者金融でもいろいろ違います。
しかも、コンビニでは特にATM手数料が発生することが多いのです。
手続きがネットや口座でのやり取りならば、手数料も対応スピードや手間も掛りません。
実は、便利さもさることながら、手数料はかなり大きな負担になるものです。少なくとも1回108円かかります。高い場合には、216円かかることもあります。利息分以上に手数料がかかっていたら本末転倒です。
自分でも工夫を凝らせば多少なりとも金利を下げることは可能?
審査や他の事情を含めても必ず一番低い金利で借りられるとは考えにくく、限度額の関係から考えれば、高い金利で借りることの方が多いと言えます。
でも、努力次第で金利を下げることに繋がったり、金利が下がらなくても利息の負担を減らすことは可能です。
返済を続けることも金利を下げることに繋がる!優良顧客になる!
少し時間の掛る方法ではありますが、ずっとカードローンを利用し続けることで優良顧客になると限度額が上がって、金利が下がることもあります。
その為には、なるべくカードローンをこまめに利用して、しかも返済を忘れずにしっかり行うことが大切です。
1回くらいうっかり忘れて連絡がきたぐらいならば大丈夫でしょうが(すぐに対応することは必要です。)、あまりに延滞が続くようだと逆に今後の利用ができなくなったり一括返済を迫られる可能性もあるので、その点は気をつける必要があります。
申し込みしてすぐには無理ですが、早いと半年ほどで限度額の増額の案内が来る人もいます。
複数社から借りているならばおまとめローンの活用が金利を下げる!
もし複数社から借り入れをしている場合は、おまとめローンに変えることをオススメします。これは、金利もですが、返済日がいくつかあるのを1つにまとめて負担を減らす意味でも、多重債務者にはかなり有効な方法です。
金利と言う面で言うと、その人の借入総額にもよるでしょうが、おまとめをすることによって、金利が下がることも可能性としてあるのです。
おまとめローンのコースを持っている銀行や消費者金融はいくつかあります。
- アコム
- アイフル
- プロミス など
他にも専用コースは設置していなくても、通常のカードローンで借り換え対応を行っている場合も多いです。銀行も多く相談を受け付けているので、複数借入先がある場合は、おまとめを検討するのも一つの方法です。
ただし、先にも説明した通り、金利が低くなっても返済期間が長期になって返済総額が増えることもあるので、申し込みする前によく検討することは必要です。
短期間での返済が可能ならば無利息期間サービスの利用がオススメ!
これは銀行よりも特に大手消費者金融に多いのですが、初めてという条件は多いものの無利息0円のサービス期間を設けている業者があります。
無利息サービスを設置している消費者金融
- アコム…30日間利息0円
- アイフル…30日間利息0円
- プロミス…30日間利息0円
- レイクALSA…5万円まで180日間利息0円、または30日間利息0円
- ノーローン…なんどでも1週間無利息
- セントラル…30日間利息0円
ただし、多くの場合、初めての人という条件がついていて、初回のみとなっています。他にもメール登録が必要などの条件を持っているところもあります。
また、契約後から30日となっているところと、借入後から30日と対象期間が違うこともあるので、説明をきちんと確認することを忘れてはいけません。
ノーローンは、期間が短いですが何度でも利用できるとなっているので、借入日と給料日が近い人にはかなり重宝です。ただし、「なんどでも」とあるのですが、これも完済しないと次回活用できないので、注意が必要です。
これらの方法は金利自体を下げることにはなりませんが、無利息期間を上手に活用すると、金利が高くても総額として見た時にかなり利息を減らすことは可能です。
繰り上げ返済は返済回数が減るので利息を減らす方法の一つになる!
もし、まとまった収入があったり、余裕がある場合は、毎月の返済(約定返済)とは別に繰り上げ返済(随時返済)をオススメします。
- お金に余裕がある時
- ボーナスなどの臨時収入がある時
- お金が貯まった時 など
こんなタイミングがある時がいいでしょう。方法としては、ATMや口座振込、インターネット返済がありますが、わからない時は、借りている先に問い合わせるのが間違いないでしょう。
カードローンは基本的に毎月1回、または一定期間ごとの形で返済を行っています。利息は毎回の返済ごとに計算されて、返済額に含まれます。だからこそ、返済回数が多ければそれだけ支払う利息が増えてしまうのです。
特に毎月の返済では、最初の頃に利息部分が多くを占めています。対して、繰り上げ返済は、全額が元金の返済に充てられます。できれば、小額でもいいので早い時期に繰り上げ返済をする方が、利息の負担がかなり軽減されることになります。
しかも、繰り上げ返済を行うことで、消費者金融や銀行での顧客としての評価は良くなります。上手くいけば融資額の増額、そして金利が下がることへ繋がります。
ただ、繰り上げ返済をしたからといって、通常毎月行われている返済がなくなるわけではなかったり、繰り上げ返済に対する手数料が発生することがあります。また、無理な繰り上げ返済をして、家計が苦しくなったという、本末転倒になってしまわないようにしましょう。
どうしても返済が厳しいようなら公的機関から借りるのも一案!
少し話が横道にそれてしまうかもしれませんが、カードローンの金利が高く返済が厳しいという人の中には、そもそもの生活自体が厳しいと言う方もいるかもしれません。
そんな方は、公的機関での融資を利用する方法もあります。「総合支援資金」として、1.5%と言う安い金利でお金を借りることが可能です。
制度の趣旨は、低所得や高齢など生活困窮者を支援するためのものなので、ちょっと遊びに行くお金が足りないからという人は、当然利用できません。
もちろん、失業した、子どもの修学費用がないなど、本当に困っている人は大いに活用するべきです。窓口は都道府県社会福祉協議会ですが、地域の市町村社会福祉協議会で相談できます。
これだけではなく他にもさまざまなサポートがあるので、気になる方は、自治体や社会福祉協議会に問い合わせてみてください。何も恥ずかしいことではありません。遠慮せずに活用しましょう。
誰もが安い金利で借りられる訳ではないが努力すれば負担が少なくすむ
銀行と消費者金融や信販会社では、カードローンの金利に違いは確かにあります。とはいえ、限度額との兼ね合いで、本当に一番低い金利でお金を借りるのは難しいです。
しかし、努力をすれば、最初は高い金利も下げることができたり、また、金利を下げられなくても利息の負担を減らすことは可能です。いろいろな方法は、あるのです。
いくつかある方法の中で、自分にあった形で、金利を下げたり利息を減らしてみてはどうでしょうか、