カードローンの返済はどうやるの?各社の端数対応などを検証
カードローンなどの借金で返済するのは当然で、金融機関各社の返済方法の対応もそれぞれです。
借金返済時の端数は、無利息残高となり利息が付かなくなるため返済しなくても良いという話を聞くこともありますが、そこには落とし穴があります。借金をする上で大事な事は個人の信用なので必ず完済する必要があるのです。
金融機関(都市銀行・新たな形態の銀行・消費者金融など)によって、カードローンの返済方法には少しずつ違いがありますので、これらを実例を挙げて説明していきましょう。
お金を借りたら返済というもは付き物です。金融機関各社で行なわれる返済シミュレーションなどで、計画的にカードローンを利用すべきでなのです。
カードローンなどの借金返済の対応は各社それぞれ様々アル!
一般的にカードローンの主な返済方法としては、次のように4つの手段があります。
- ATM振込
- 口座引落し
- ネット返済
- 銀行振込
そして、これらの手段にはそれぞれにメリット・デメリットがあるため、金融機関による返済方法の特色にもなっているのです。
「ATM振込」の場合は、広範囲な時間帯での利用ができるため、銀行や大手の消費者金融のカードローンを利用する場合にはメリットとなります。そして、ATM返済であれば、通帳に返済の記録が残ることも無く、借金の事を家族に知られたくない人には大きなメリットなのです。
そういう意味で「口座引落し」の場合には、返済記録が通帳に残ってしまうというのがデメリットともなり、返済期日に自動で引き落としてもらえるというメリットとのせめぎ合いとなるのです。
「ネット返済」もまた時間を選ばず、場所も選ばないという大きなメリットがある反面、ネットバンキングという銀行という形態から、通帳に返済記録が残るというデメリットを持っています。
「銀行振込」は「ATM振込」ができない場合の代替として利用できるメリットはありますが、通帳に返済記録が残る上に、振込手数料がかかってしまうというデメリットがあり、借金をしている身にとってはあまりうれしくない返済方法かもしれません。
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無利息残高の落とし穴!端数は利息が無いからと返さないと大変
借りたお金をコンビニのATMで返済する時、返済額の端数は無利息残高となって利息が付かなくなるので返済しなくても良いという話を聞くことがありますが、これには深~い落とし穴があるのです。
専業大手の消費者金融「アイフル」のお知らせの例を見ると、千円単位でしか取引できないATMでの一括返済では千円未満の端数が残ってしまうのですが、その後にアイフルを利用しない限りこの端数には利息を付けなず請求もしないというのです。
こんな千円未満で残った返済金の端数のことを無利息残高というのですが、当該消費者金融の再利用が無い限り、それを返す必要は無いということなのです。とてもラッキーな状況だと思える所ですが、世の中はそんなに甘くはありません。
もしも端数が999円というような千円に近い金額であれば、すごく得した気分とはなるのでしょうが、これを返さないということは借金を完済していないということになるのです。
これは、個人の信用情報として、借金を返していない人ということになり、後々お金を借りなければならなくなった時には、大きなマイナス要素となってしまい、大変な事態を招くことになります。
無利息残高となった端数を放置すると個人の信用にキズがつく!
お金を借りる上で最も大事な事は個人の信用ですので、必ず完済する必要があり、無利息残高を放置してはいけないのです。
個人がお金を借りると、その情報は日本では3つある何れかの指定信用情報機関に登録されます。それらの機関は次のようなもので、互いに情報を提供しあうので、お金を借りる人は正規の金融機関であればどこでも個人情報が知られているのです。
指定信用情報機関 | 系統 |
---|---|
全国銀行個人信用情報センター (KSC) |
銀行系 |
株式会社シー・アイ・シー (CIC) |
クレジット・信販系 |
日本信用情報機構 (JICC) |
貸金業者系 |
そして、これらの機関で扱われる個人情報は、次の4種類あります。
- 個人を特定するための情報
- 個人の属性情報
- 加盟会社による当該信用情報の使用履歴
- 本人申告情報・その他情報
この内個人の属性情報の中に延滞など金融事故に関わる情報というものがあり、融資を受ける時の審査を大きく左右することになります。ここに借金返済が遅れた(延滞)とか、返済されていない(完済されていない)という情報が加われば、個人の信用情報にキズが付いてしまい、後々借金ができなくなってしまうのです。
つまり、無利息残高だからといって返済金の端数を完済しないでいると、困ったことになってしまうということなのです。
カードローンの返済方法には金融機関によって違いがアル!
カードローンと一口に言っても、銀行と消費者金融のものでは少し違っていて、その銀行の中でも都市銀行や新たな形態の銀行などによってもまた違いがあるので、それは返済方法にも特徴として現われてきます。
カードローンのメリットとデメリットには次のようなものがあります。
メリット・デメリット | 内容 |
---|---|
メリット | 自由な借入・返済 |
メリット | 立てやすい返済計画 |
メリット | 高い利便性 |
メリット | 自由な資金使途 |
デメリット | 便利過ぎて過剰借入 |
デメリット | 他のローンより高い金利 |
デメリット | 他のローン審査に影響する可能性 |
以上のようなカードローンのメリット・デメリットの関係もあって、次のような銀行のカードローンの特徴が返済方法の違いにも特徴として現われてくるのです。
- 金利:銀行<消費者金融
- 契約限度額:銀行>消費者金融
- 審査の厳しさ:銀行>消費者金融
- 無利息サービス:銀行×・消費者金融○
都市銀行のカードローン返済方法の実例
都市銀行である「みずほ銀行」のカードローン「みずほ銀行カードローン」は、WEBからの完結申込みが可能で、来店や郵送が不要、インターネットからの申し込みができるのがアピール・ポイントです。
その返済方法には、次のように3つあります。
- 自動引き落し
- ATM(任意)
- みずほダイレクト(任意)
自動引き落しでは、毎月10日(休業日は翌営業日)に前月の同日現在の利用残高に応じた残高スライド方式によって、利用者の返済用普通預金口座から自動で引き落としが行なわれます。この返済方法では、返済額に端数があっても問題なく完済することができます。
ATM(任意)では、利用者の都合に合わせて全国にある当該銀行か提携するコンビニのATMなどから随時返済することができ、返済用普通預金口座からの自動引き落しも通常通り行われます。但し、貸越利息の清算することはできませんので、その際は店頭で手続きをしなければなりません。
また、ATMでの任意返済では夜間など利用できない時間帯があり、「みずほマイレージクラブ」に加入するなどしていないと、この時間外手数料やみずほ銀行宛の振込手数料がかかってしまうのです。
1契約でネットやモバイルなどのバンキングできるみずほダイレクト(任意)では、パソコン・スマホ・ケイタイ・固定電話から返済することができます。
みずほ銀行には、「みずほ銀行カードローン専用ダイヤル(0120-324-555)」がありますので、返済方法を始めとした相談事はそこに確認した方が良いでしょう。
都市銀行である「三井住友銀行」のカードローン「三井住友銀行カードローン」は、金利・返済額・申込・ATM利用・返済方法の5つポイントについて特徴を持っているとアピールしています。
その返済方法には、次のように3つあります。
- ATM
- SMBCダイレクト
- 口座振替
内容はみずほ銀行のカードローンと大差はなく、SMBCダイレクトというのも、みずほダイレクト同様にインターネットバンキングのことになります。
銀行のカードローンの返済方法での強みは当該銀行の預金口座を持っていることにあり、返済額端数に関する心配事が発生しません。
新たな形態の銀行のカードローン返済方法の実例
新たな形態の銀行のネット銀行である「楽天銀行」のカードローン「楽天銀行スーパーローン」は、WEBで申込みが完結し、ネット銀行ならではの金利をアピール・ポイントとし、入会時のポイント進呈、スマホ申込みの年会費と入会金が0円、いつもの口座利用が可能、コンビニATM利用可を挙げてPRしているのです。
その返済方法は「残高スライドリボルビング返済」となっていて、カードローンの利用残高に応じた金額を毎月返済する形になるのです。返済日は1・12・20・27日から選ぶことができて、登録された預金口座から自動引き落しとなります。
但し、27日を指定できるのは楽天銀行の口座のみで、ゆうちょ銀行・大和ネクスト銀行・ローソン銀行・GMOあおぞらネット銀行の口座については、残念ながら返済用としての登録はできません。
また、じぶん銀行の口座では1・20日、静岡中央銀行・沖縄海邦銀行・商工組合中央金庫では12日を返済日として指定することはできません。この他、一部の信託銀行・信用金庫・信用組合などの金融機関でも指定できない所があるため注意が必要です。
楽天銀行のカードローンでも随時返済は可能で、次のような方法があります。
- 提携ATM(入金手数料無料)
※ 一部を除き、最小返済額は千円。
※ MYONEネット特約会員の利用は不可。 - インターネット(手数料無料)
※ 返済は1円単位。 - 振込(手数料有り)
※ 返済口座番号の確認要。
新たな形態の銀行の流通系「セブン銀行」のカードローン「ローンサービス」は、つぎのように6つの特長を持っています。
- 選べる利用限度額(10・30・50万円)
- 都合に合わせた月々返済(5千・1万・1万5千円)
- WEB完結の申込
- 当該銀行口座キャッシュカード1枚の取引
- いつでも利用できるダイレクトバンキング・当該銀行ATM
- 当該銀行口座開設と同時の申込
ここの返済方法には月々の「約定返済」の他、随時返済できる「任意返済」があります。返済に関わる手数料は、利用する時間帯や曜日を問わず無料であるため、とても安心です。
随時返済の場合の返済単位は、当該銀行ATMでキャッシュカードを使って現金返済する場合は千円、当該銀行の普通預金口座からの振替えなら1円となります。また、ダイレクトバンキングで普通預金から振替えする場合も返済単位は1円となります。
消費者金融のカードローン返済方法の実例
消費者金融である「アコム株式会社(ブランド名:アコム)」のカードローンは、カードローンやキャッシング機能を備えた「アコムカード」で、借入・返済が自分の都合に合わせた方法で利用する事ができるとアピールしています。
その返済方法には、次のように4つあります。
- インターネット
- アコムと提携先のATM
- 店頭窓口
- 振込・口座振替(自動引落し)
インターネットで返済の場合には、スマホ・パソコンから銀行振込で、24時間・土日祝日も手数料無料で利用する事ができます。
ATMで返済の場合にも24時間・土日祝日も利用はできますが、一部のクレジットカードなどでは入金できないこともありますので注意が必要です。また、ATMの返済金額は千円単位ですので、千円未満の端数は「無利息残高」となってしまいます。
店頭窓口で返済の場合には手数料は無料で、いろいろと相談もできるので安心です。対応しているのは平日の9時半から夕方6時までで時間的に不便な人もいるかもしれませんが、返済額端数・完済までの返済額・返済額の見直しなど、返済に関する不安な点をスッキリさせてくれます。
消費者金融である「新生パーソナルローン株式会社(ブランド名:ノーローン)」のカードローンは、なんどでも1週間無利息!というのが最大のアピール・ポイントとなっています。
カードローンを利用した最初の1週間が無利息になるのは当然、それを全額返済すればその翌月以降から1週間無利息というサービスを受けられるのです。
その返済方法は、次のように5つに分けられています。
- インターネット(リアルタイム返済)
- コンビニ・ショッピングセンターのATM
- 提携先金融機関のCD・ATM
- 振込
- 自動引落し・口座振替
インターネット(リアルタイム返済)は、ノーローン指定の銀行口座を持った顧客に、パソコン・スマホ・ケータイから24時間スピーディーに利用することができるサービスです。24時間返済可能ということは、もちろん土日や夜間も利用OKで、その手数料は無料となります。
ATM返済では、端数清算・手数料などについての扱いが色々とあります。なお、端数清算に関しては、○は「お釣り対応」、△は「一時預かりとして、振込又は次回キャッシング時の清算」、×は「端数清算不可」を意味しています。
提携先 | 端数清算 | 手数料 |
---|---|---|
新生銀行 | ○ | 無料 |
セブン銀行 | △ | 有料 |
イオン銀行 | △ | 有料 |
イーネット | × | 有料 |
ローソン | × | 有料 |
クレディセゾン | △ | 有料 |
この他提携する銀行でのATM手数料は全て有料で、愛知銀行・スルガ銀行・西日本シティ銀行・広島銀行では返済対応は無く、第三銀行のみ「一時預かり」で端数清算対応をしています。
熊本銀行・山陰合同銀行・親和銀行・東京スター銀行・福岡銀行でも「ノーローン」とATM提携をしていますが、いずれも「端数清算不可」となっています。
一口に消費者金融とは言っても、カードローンの返済対応には様々な対応があり、利用する前にじっくりと吟味する必要があります。
返済シミュレーションなどを利用して計画的に返済しよう!
お金を借りたら返済は必ずしなければなりません。そんな時心強い味方になってくれるのが、金融機関各社の返済シミュレーションサービスです。
返済期間シミュレーションの場合、毎月の返済だけで完済までどのくらいかかるのかという点に絞って、利用限度額・借入額・金利(年率)を入力して、返済回数・返済額の総額・利息額の合計を知ることができます。
返済回数シミュレーションの場合、返済回数がどのくらいかかるのかという点に絞って、借入額・毎月の返済額・金利(年率)を入力して、返済回数・返済額の総額・利息額の合計を知ることができます。
返済金額シミュレーションの場合、毎月いくら返済すればよいのかという点に絞って、借入額・返済期間・金利(年率)を入力して、返済回数・毎月の返済額・返済額の総額・利息額の合計を知ることができます。
約定返済額シミュレーションの場合、最低返済額を返済した時の返済期間・返済総額を算出するもので、返済日・残高・借入金利(年率)・初回貸付日又は前回入金日を入力しなければなりません。
借入金額別返済回数という計算表は、新たに借入して月々5千円ずつ返済した場合の総返済回数・最終回支払額・総支払額・利息総額を借入金額毎に一覧にしたものです。金利年15%、1ヶ月を30日として計算した場合の目安で、借入日・返済日によって実際とは若干の相違が出ることもあります。
借入金額・日数別の利息額という計算表は、新たに借入した場合の借入金額別・借入日数別の利息額の一覧です。こちらも金利は年15%で計算し、借入日・返済日によって実際とは相違が出ることもあるのです。
返済金額シミュレーションの場合、借入希望額・借入利率(実質年率)・返済回数(毎月1回)を入力して、毎月の返済金額と元金・利息・残高が胃一覧になった返済計画表を見ることができます。
返済回数シミュレーションの場合、返済回数に替わって返済金額(元利合計)を入力して、返済回数と返済計画表を見ることができるのです。
お金を借りたら返済するのは付き物、金融機関各社で行なわれる返済シミュレーションなどを駆使して、計画的にカードローンを利用しましょう。