カードローンと学生ローン、学生にとって使い勝手がいいのはどっち?
カードローンはそれぞれ申込条件が決まっており、これによって学生が申込めるか排除されるかが決まりますが、大手金融機関の多くは、特に学生だからと言って申込みを断るような事は有りません。
ただし問題は借りたとしても返済できるかどうかという点で、借りる前に行っておきたいのが、自分が返済していけるのか自分の収入と支出内容からできるだけ正確に計算して判断する事です。
一般向けのカードローンは学生には決して返済しやすいものではありませんが、学生向けの学生ローンを提供している業者も有り、こういったローンであれば、収入の安定しない学生向けに設計されています。
学生の場合、お金が必要な時は自分で稼ぎ、できれば借りずに済ませることを考えましょう。
カードローンは学生でも借りられるか?それぞれ申込条件がある!
カードローンの申し込みが可能かどうかは、それぞれのカードローンの申込条件によって決まり、この条件に学生は除くというような記述があった場合には、学生は申込めないということになります。
学生が利用できないカードローンというのは学生が申込めないものの他、返済など利用条件で学生では利用するのが難しいという場合もあるため、安易に利用してしまうと途中で返済できない可能性も出てきます。
大手銀行や大手消費者金融の場合を考えてみると、ほとんどの場合学生を排除はしていませんが、返済では安定収入が要求されるため、学生には利用しにくくなっていると言えるでしょう。
カードローンにはそれぞれ申込条件が決まっている
学生がカードローンを申し込めるかどうかは、カードローンごとに違います。
カードローンには申込条件が決められており、この条件を満たしていれば申し込めますが、満たしていなければ、学生であろうが社会人であろうが申込むことができません。
この申込条件はカードローン毎に違いますが、多くのカードローンに共通している条件が次の2つです。
- 年齢制限
- 収入要件
年齢制限の上限は65歳前後から現在では70歳前後になってきている場合も多く、カードローン毎に大きな違いがあります。
下限は概ね統一されていて20歳以上となっているのが普通です。ただしごく一部に18歳以上となっているものが有ります。
このため学生と言ってもほとんどのものは例えば現役合格の大学生の場合で2年次の誕生日以降でなければ利用することができません。
また収入要件は、安定収入があることと表現されています。
これが厳格に適用されてしまうと、ほとんどの学生は収入があったとしても、アルバイト収入の為、安定性が低いですから、申込みができないということになってしまいます。
ただしどこまで厳格に考えるかはカードローンによって違うので、必ずしも申込みができない訳ではありません。
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学生が利用できないカードローンとは?
申込条件にはこのほかにも、学生や年金受給者、専業主婦などを指定して申込ができないと記載されている場合があります。
したがって、学生は除くというような記述があるものについては学生は申込めません。
このほか、利用条件によっては学生では返済が難しかったりするものもあるので、そういうものについては申込条件で学生を特に排除していなかったとしても、事実上学生には利用できないということになります。
大手金融業者のカードローンは意外に学生でも申し込める
ではどういったカードローンが学生には利用できないのかというと、漠然と考えれば大手はだめだろうと思ってしまいがちですが、そうとは限りません。
意外に大手銀行や大手消費者金融のカードローンは申込条件で学生を排除しているようなところは少なくなっています。
これに対して、例えば地方銀行のようなところでは、学生は除くという場合があるので、自分の周辺にある地方銀行のカードローンを利用しようと考えている場合には注意してください。
ただし、学生を排除しているカードローンがある場合、それとは別に貸出限度額を抑えたようなカードローンが用意されていて、そちらは学生でも利用できるようになっている場合もあるので確認してみましょう。
学生の場合特に収入が社会人よりも不安定ですから、カードローンの返済には十分注意が必要で予め情報収集しておく必要があります。
例えば返済が厳しい時は返済額を減額してくれるとか、利息分だけにしてくれるといったことが明記されていたものの方が安心でしょう。
借りられるにしても返済は可能なのか?返済の可能性を計算してみよう
そこで実際に申込みを行う前に、自分が借入れした後返済していけるのかどうかを計算してみましょう。
学生の場合若いということもあって、安易な考えを持って勢いで借りてしまう場合があり、後になって返済できなくて泣きを見ることが良くあります。返済ができそうにない時は絶対に借入れしてはいけません。
返済の可否を計算する場合、まず理解しておかなければならないのが、返済方式でこれによって月々の返済額が決まります。大手金融機関のカードローンの場合残高スライド方式がよく採用されています。
これは借入残高を何段階かに区切ってそれぞれに返済額を決めたもので収入が安定している場合には返済しやすい方式といえ、自分が借りる予定の金額の場合いくらになるかを確認してみましょう。
次に自分の収入と支出状況から計算して月々いくらまで返済できるかを見極め、残高スライド方式による返済額を捻出できるかを判断しておきましょう。
返済ができなければ借りてはいけない
学生がカードローンを利用することは必ずしも無理な訳ではないことが分かりましたが、重要なのは借りられるかということではなくて、返済していけるかということです。
金融機関が貸しても良いと判断したとしても、実際に返済していけるという保証にはなりません。
もし返済ができなければ、学生といえども信用は崩壊してしまい、卒業後にもその記録り、社会人になってもお金が借りられなかったり、クレジットカードが作れないというような事になってしまいます。
したがって、カードローンを利用しようと考える場合には、業者選びも必要ですが、返済できるかどうか必ず探っておかなければなりません。
返済の可能性を探る場合返済方式を理解する必要がある
では返済できるかどうかを探るにはどうしたらよいのでしょうか。
まず必要なのは自分が月々いくら返済しなければならなくなるのか調べることです。そのためには利用しようというカードローンの返済方式を調べる必要があります。
返済方式というのは借りたお金をどのように返済していくかを決めるもので、最近では残高スライドリボルビング返済方式というものを採用しているカードローンが増えています。
この残高スライドリボルビング返済方式というのは、借入残高を段階的に区切って、各段階内では月々の返済額が変わらないという方式です。
みずほ銀行の場合は利用者ごとに決められる利用限度額が200万円未満の場合と200万円以上の場合で違いがあり、200万円未満の場合は次のように決まっています。
毎月10日の利用残高 | 返済額 |
---|---|
1万円未満 | 残高全額 |
1万円以上~50万円以内 | 1万円 |
50万円以上~100万円以内 | 2万円 |
100万円超 | 50万円増えるごとに+1万円 |
そこでまずは自分がいくら返済することになるのか、利用するカードローンの場合を調べてみてください。
自分の返済の可能性を計算してみる
月々の返済額が分かったところで、次に自分がいくらまで返済できるかを計算してみましょう。
申込できるということは、アルバイトなどの収入があるということですから、まず1年程度遡って、月々の収入額と支出額を調べてください。
収入額と支出額が分かったら、次の数式で月々の収支額を計算します。
学生の場合収入が安定しているとは言い難いので、この月々の収支額のうち最低額がいくらになるかを確認してください。
次に先程調べた月々の返済額とこの収支の最低額が次の関係になっているかを確認しましょう。
この関係が成り立っていなければ、カードローンの返済ができなくなる可能性があるということになりますから、借入れは見合わせたほうが無難です。
本文では月々の収入と支出から計算しろと言っていますが、この収入と支出が分からない人も多いでしょう。特に支出については自分が何にいくら使っているのか記録に残している人は少ないはずです。
しかし、ローンを利用する場合、この収入と支出が返済の可能性を探るうえで有効な情報になるので、今日からでもこういった情報を記録に残し、自分のお金というものを管理するようにしましょう。
学生向けには学生ローンというものがあり学生にはお勧めできる!
一般向けのカードローンというのは収入が安定していない学生にはあまり使い勝手の良いものとは言えません。
ところが収入があまり安定していない学生の特性に合わせて設計されている学生ローンというものがあるのです。
この学生ローンの返済方式は元金自由返済方式というもので、月々利息分の支払いは必要ですが、元金の返済は返済期限までであれば自由になっています。
学生のように試験期間中など収入が減る時期がある人にとっては大変助かる返済方式です。
しかも学生ローンだからと言って卒業時に清算しなければならないと言こともなく、卒業後もそれまでと同じように利用が可能ですから、学生にはお勧めできるローンと言えるでしょう。
カードローンではないが学生向けに設計された学生ローンがある
注意しなければいけないのは、学生の収入は安定していないということです。例えば試験とか学校行事などがあればアルバイト時間が影響を受け収入が減ってしまう可能性は十分考えられます。
したがって過去1年分から判断すれば返済できると考えられても、実際には返済できない場面も出てくる可能性は否定できません。
こういう事を考えるとカードローンというのは学生には決して利用しやすいローンとは言えません。
しかし、学生というのはやはりお金が必要な場合があり、その点で金融業者には利用者と捉えるところは有るのです。
以前は大学などが有れば、その周辺には必ずその学生相手にお金を貸していた学生ローンというものが有りました。
現在では数を減らしてしまいましたが、それでも大きな学生街などに行けば店舗を出している場合があり、しかもその多くがインターネット上からも利用できるようになっています。
学生ローンの返済方式とは?
では学生ローンの返済方式というのはどのようなものなのでしょうか。
もちろん学生ローンによって残高スライドリボルビング方式を採用している場合もありますが、多くは元金自由返済方式を採用しています。
元金自由返済方式というのは、利息分は必ず月々支払う必要がありますが、元金の返済分は最終返済期限が決められていますが、それまでの間であれば、いついくら返済しても構わないという方式です。
この返済方式であれば、何らかの事情でアルバイト収入が減ってしまったとしても、利息分だけ支払えばその月は乗り越えることができるわけです。
学生ローンは卒業後も返済や借入れができるのが普通
そうはいっても学生ローンでは卒業までに返済してしまわなければ、学生でなくなった時点で清算しなければならなず、その時点までは良くても、卒業時は厳しくなるのではないかと心配する人もいます。
しかし学生ローンというのはそんなに使いにくいものではありません。申し込みは学生でなければできませんが、それ以降は卒業後も在学中と同じように利用できるのです。
中には年齢制限を設けている場合もありますが、多くは特に制限なくずっと利用できます。
卒業後、例えば会社員など収入が安定した職種に就いたら、一般向けのカードローンに乗り換えればよい訳です。
これに対して自営業者になった場合には収入が不安定な場合もあり、かえってそのまま学生ローンを使い続けたほうが使いやすいという場合もあるでしょう。
学生ローンとは言っても高校生以下の場合にはたとえ18歳から借りられるものであっても、利用することはできません。
高校生というのは収入があったとしても極めて不安定で少額の可能性が高いですし、そもそもまだ親権者の保護下にあるという認識が一般的で業者も利用者として捉えるには無理があるのです。
まずは自分で稼ぐことを考えよう!借りない方が安心でお得
もしお金が必要と考えた時は、借りるのではなくて、自分で稼ぐことを考えてみましょう。学生ですから自由になる時間はそれなりにあるはずです。そういった時間を有効に利用することを考えてみましょう。
お金が必要な時に重要なのは、すぐに借りることを考えるのではなくて、何とか遣り繰りして借りなくて済ませることができないかを考えることです。以前お金を借りにくい時代は皆こうしていたのです。
もしどうしてもお金が必要というのであれば、借りるにしてもまずは保護者に相談するべきでしょう。成人していても社会に出るまでは保護下にあると考え、何をするにも相談しておいた方が無難です。
お金が必要ならまずはアルバイトで稼ぐことを考えよう
学生は勉学が本分ですから、あまりアルバイトを勧めるわけにはいきませんが、もしお金が必要であれば、借りるのではなくて稼ぐことを考えましょう。
どうせ借入したらアルバイト収入で返済していくことになる訳ですから、先にアルバイトをして必要なお金を稼ぐことを考えたほうが、返済に伴う利息に支払いも必要無く有利です。
また返済に追われて、アルバイトを続けなければならなくなって、学業がおろそかになることも無いのです。
先々をよく見ていればいつ頃お金が必要になるのかはわかるはずですから、それに合わせて自分のペースでアルバイトを行うことを考えるようにしましょう。
お金が必要な場合は借りるよりもどうすれば借りずに済むかを考える
また急にお金が必要になった時には、お金を借りることばかりを考えるのはよくありません。
以前カードローンのようなものが無くて、お金が借りにくい時代でも、お金が必要になることは今と同じように有ったのです。
しかしそう簡単にはお金は借りられませんから、まず考えるのはどうすればお金を借りなくて済ませることができるのかということでした。
そして巧妙な知恵を出して、何とか遣り繰りして、借金を避けていたのです。
例えば自分の支出内容を見直して、不要不急の支出を先延ばしすれば、その分のお金を捻出できます。
もし借入れが必要だったとしても、節約ができれば、その分借入額は減らせるので、返済もその分少なくできます。
どうしてもお金が必要な場合には保護者に相談することも重要
もしどうしてもお金が必要で借入れをしなければならない場合には、多くの学生は嫌がるでしょうが、まずは保護者に相談しておきましょう。
成人しているので保護者という言い方はおかしいですが、学生の間はやはり親などの保護下にあると考えるべきで、ここではあえて保護者と表現しています。
借金は保護者には相談しにくいかもしれませんが、もし返済できなくなれば、いずれ保護者にも発覚してしまいます。
最初から相談すれば、保護者が貸してくれる可能性もあります。もちろんしっかり返済すべきですが、月々の返済額は融通が利くので業者から借りるよりも安心です。
どんな借入れでも同じですが、自分の返済能力を超えたような借入れはどんな場合もしてはいけません。借り入れできて急場を凌げたとしても、後々返済できないのでは問題を先送りしているだけです。
ここで学生のカードローンの利用について纏めておきます。
- 学生でも借りることができるカードローンは存在する
- 借りられるにしても返済が可能かどうか予め計算してみる必要がある
- 学生向けには学生ローンが有りこちらの方が学生にはお勧めできる
- 借りる前にアルバイトなどで稼ぐことを考えるべき
もし学費が必要な場合にはカードローンや学生ローンよりも、奨学金や教育ローンがあるので、それらの利用を検討してみましょう。